LaTeXで文系論文を書いてみる

LaTeXで文系論文を書いてみる

以前、DocBookで文系論文を書いてみるというようなこと言っていたが、結局それは断念してしまった。FOPの日本語組版のレベルが低すぎて使い物にならない上に、DocBook XSLも基本的には英語圏向けであまり日本語環境に向いているとは言えなかったから。なので、結局はTeXを使ってレポートを書くことにした。今さらTeXというのも古臭い感じがして嫌なのだが、他に良い選択肢がないので仕方がない。

ということで、今度はWindows XP上にLaTeX環境を構築するにあたってのメモ書きを残しておこうと思う。

ちなみに、TeXに入門するまでの間に、86世代の人たちにだいぶお世話になった。この場を借りて感謝。

方針

まずは方針。できる限り簡単に使えるようにする。

  1. LaTeX文書をPDFに変換するだけでよい
  2. 基本的にはコマンドラインを使わない

TeX処理系はC:\LaTeXにインストールすることとする。別の場所にインストールする場合は適宜読み替えてくれればOK。

ではスタート。

TeX処理系の導入

TeXの処理系は何種類かあるが、Windows環境ではW32TeXがベストなようだ。

1. 簡易インストーラーのダウンロード

W32TeXのサイトから簡易インストーラーをダウンロードする。現在のバージョンではtexinst756.zipというファイル。このzipファイルを解凍して、中身をC:\LaTeXに放り込む。

2. 最小インストールと標準インストールをダウンロード

同じくW32TeXのサイトから、最小インストールのファイルと標準インストールのファイルをダウンロードする。20個ほどのファイルをダウンロードしたら、全てC:\tmpに保存する。保存場所はC:\tmpでなくともよいが、C:\LaTeXではない点とファイルパス内にスペースが入らない点は重要。

3. 簡易インストーラーを実行

コマンドプロンプトを開き、次のようなコマンドを打つ。

cd "C:\LaTeX"
texinst756 "C:\tmp"

つまり、カレントディレクトリをC:\LaTeXに移し、C:\tmpを引数として簡易インストーラーを実行するだけ。処理が終わるまでしばらく待つ。

実はTeX処理系の導入自体はこれで終了。コマンドラインで使いたい人はC:\LaTeX\binをパスに追加しておくとよいが、特に必要はなし。

新ドキュメントクラスのインストール

次に、奥村さんが作った新ドキュメントクラスを導入する。これを導入しておけば、より美しい日本語文書を作ることができる。

まず、C:\LaTeX\share\texmf\tex\platexフォルダの中に、jsという名前のフォルダを作成する。次に、奥村さんのサイトから最新版のjsclasses-日付.zipをダウンロードし、解凍して出てきたファイルをC:\LaTeX\share\texmf\tex\platex\jsに放り込む。

これで新ドキュメントクラスの導入は完了。この時点でTeXを使う準備は万端で、後はGUIで使うための細工をする作業。

pdflatex.batの準備

pdflatex.batという名前で次に内容のバッチファイルを作る。

"%~dp0bin\platex.exe" "%~1"
"%~dp0bin\dvipdfmx.exe" "%~1"

作成したファイルはC:\LaTeXの中に保存する。このバッチは、TeX文書 → dviファイル → PDFという変換を自動的にやってくれるもの。だから、コマンドプロンプトで、C:\LaTeX\pdflatex.bat helloworldと叩くと、カレントディレクトリの中にあるhelloworld.texというTeX文書がhelloworld.pdfというPDFファイルに変換される。

WinShellのインストール

LaTeX用のエディタであるWinShellを導入する。ダウンロードページから、Self-installing exe file (WinShell321.exe等)をダウンロードし、インストーラーの指示通りにインストールするだけ。

WinShellの設定

WinShellを起動し、次の設定を変更する。

  • メニューバーの[オプション]から[フォント]を選び、フォントの指定を全てMS UI Gothic等の日本語が使えるフォントに変更し、スクリプトを日本語に設定する。変更箇所は「文書」「プロジェクト窓」「出力窓」の3箇所あるはず。
  • [オプション]から[TeX関連プログラム設定]を選び、右側の「プログラム」欄でPDFLaTeXを選択。exeファイル名には"C:\LaTeX\pdflatex.bat"を、コマンドラインには"%s"を指定する。

LaTeXを使う準備は以上で完了。

テスト

WinShellを起動し、新規作成ボタンを押して次のような内容を入力する。

\documentclass{jsarticle}

\begin{document}

\section{はじめての\LaTeX}

こんにちは、\LaTeX

\end{document}

適当な名前で保存し、上のツールバーからPDFViewを実行。

はじめてのLaTeX出力

↑こんな画面が出ていれば成功だと思う。

まとめ

以上でLaTeX環境の構築は終了。面倒くさそうに見えるが、手数は思ったより少ない。少なくとも、XSL-FOの処理系を導入したときよりはだいぶ楽。

TeXは想像以上に便利なので、MS Wordなんかを使っているんだったら是非試してみるべきだと思う。

スポンサーサイト

関連記事

トラックバック URL

http://liosk.blog103.fc2.com/tb.php/81-e684826f

トラックバック

コメント

こちらの方が作ったインストーラを使うとたぶんもっと楽にインストールできるかなと思います
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~abenori/mycreate/
  • 2008-02-27
  • by hogelog
  • id:v0W2OX1k
  • 編集
確かに楽かも。
  • 2008-02-27
  • by LiosK
  • id:-
そういえば最近LyXとかどうなったのかなぁ
  • 2008-03-01
  • by もふもふ
  • id:LkZag.iM
  • 編集

コメントの投稿

お名前
コメント
編集キー